経済・金融の基礎
金融の知識とは、何を買えばよいかを教えてくれる知識ではなく、数字を自分で計算し、話の筋が通っているかを確かめる力です。AIが金融情報をあふれるほど出してくる時代だからこそ、この基礎が判断のよりどころになります。
複利、実質利回り、元利均等返済といった言葉は、銀行の窓口や広告、ニュースで毎日のように使われていますが、実際に計算してみる機会はあまりありません。このコースでは、そうした言葉を自分で計算できる式に置き換えます。式がわかれば、「年10%保証」のような文句がどれほど大きな約束なのか、返済方法によって利息がどれだけ変わるのかを自分で確かめられます。
コースは、お金と時間(第1〜2講)、暮らしの中のお金の管理(第3〜4講)、制度(第5〜6講)、投資商品とリスク(第7〜8講)、情報を見極める方法(第9〜10講)の順に組まれています。数学の基礎コースのパーセント(第2講)、指数(第5講)、統計(第8講)をもう一度使い、最後の講義ではAIから得た金融情報を確かめる方法を扱います。
このコースは投資の勧誘や商品の推薦をしません。講義の中の金利・物価・利回りはすべて計算のための仮の数字で、税金や預金保護など韓国の制度は基準年(2026年)を明記して概要だけをまとめました。制度は変わることがあるので、実際に決める前には公式の案内を確認してください。
- 社会人になり、給料・貯蓄・ローンを初めて自分で管理するようになった方
- 金利・物価・為替のニュースが自分の暮らしとどうつながるのかを知りたい方
- 「高収益保証」の広告や投資勧誘のチャットグループの誘いを、数字でふるい分けたい方
- AIやインターネットで得た金融情報をうのみにせず、確かめる習慣を身につけたい方
講義一覧
-
1講
⏳ お金の時間価値と複利 ― 時間がお金を育てるしくみ
お金には時間という値段がついています。複利は利息にも利息がつくしくみなので、期間が長いほど単利との差が広がります。同じ考え方を逆に使えば、将来の金額の今日の価値を求められます。
約17分 -
2講
🛒 金利・物価・実質利回り ― 増えたお金と増えた購買力
利回りを見るときは、税金を引き、物価を差し引いてはじめて、実際に増えた購買力が見えてきます。実質利回りは (1 + 名目) ÷ (1 + 物価) − 1 で正確に求め、名目 − 物価は見積もりにだけ使います。
約17分 -
3講
🧾 予算と緊急資金 ― お金の流れを見て、備えのクッションをつくる
予算とは、お金の流れを固定費・変動費・不定期の支出・貯蓄に分けて見ることで、緊急資金はその流れが途切れたときに持ちこたえるためのクッションです。緊急資金の大きさに誰にでも当てはまる正解はないので、必要な生活費と自分のリスク要因から自分で決めます。
約17分 -
4講
🏦 ローンと信用 ― 返し方がコストを変える
ローンのコストは、金利だけでなく返済方法、手数料、金利変動のリスクが一緒に決めます。同じ条件なら元本を早く返すほど利息の総額は減り、比べるときは手数料まで含めた総コストで比べます。
約18分 -
5講
🏛️ 税金の基礎 ― 給与所得と金融所得
税金は稼いだお金の全体ではなく、控除を差し引いた課税標準に、区分ごとに異なる税率でかかります。このしくみがわかれば、「年収が上がると手取りが減る」といった誤解がなぜ間違いなのかを、計算で確かめられます。
約18分 -
6講
☂️ 保険のしくみ ― リスクを分け合う計算
保険は、大勢が少しずつお金を出し合って、一部の人に起きた大きな損失を埋めるしくみです。加入者にとって期待値はたいてい損ですが、自分では負いきれない大きな損失を防ぐためには合理的になりえます。
約17分 -
7講
📈 株式・債券・投資信託・ETF ― 何がどう違うのか
株式・債券・投資信託・ETFは、お金を生むしくみもリスクの形もそれぞれ違います。構造がわかれば、広告の文句ではなく「何を買うのか」で比べられるようになります。
約18分 -
8講
⚖️ 分散とリスク ― リスクとリターンはなぜいっしょに動くのか
リスクとは、結果がどれだけぶれるか、そして失う可能性がどれだけあるかです。損失を取り戻すにはより大きなリターンが必要で、違う動きをするものを組み合わせると全体のぶれは小さくなりえますが、リスクが消えるわけではありません。
約18分 -
9講
🚨 詐欺と誇大広告 ― 数字で見抜く方法
「高い利回り」と「元本保証」を同時に約束する話は、第8講で見たリスクとリターンの関係と合いません。約束された数字を自分で計算してみること、業者を公式の経路で確かめる習慣が、いちばん強い守りになります。
約18分 -
10講
📰 経済ニュースを読む ― 指標を正しく見て、AIの答えを検証する
経済ニュースの数字は、何と比べた値か、いつ時点のものかがわかれば正しく読めます。AIがくれた金融情報も同じやり方で、出典と基準日を尋ね、公式統計と突き合わせ、自分で計算して確かめます。
約19分