1.確率の意味
どの場合も同じように起こりそうなとき、ある事象の確率は「その事象が起こる場合の数 ÷ 起こりうるすべての場合の数」です。さいころを1つ投げて偶数が出る確率は、偶数(2、4、6)の3通りを全体の6通りで割った 3/6 = 1/2 です。
確率はいつも0と1の間にあります。0は決して起こらないこと、1は必ず起こることです。確率 1/2 は「2回やれば1回出る」という約束ではなく、何度も何度も繰り返せば出る割合が 1/2 に近づくという意味です。コインを10回投げて表が7回出ることは珍しくありませんが、10,000回投げれば、表の割合はたいてい 0.5 の近くに集まります。
2.場合の数 ― 積の法則と和の法則
シャツ3枚とズボン4本で服を組み合わせる方法は何通りでしょうか。シャツごとにズボンを4通りずつ選べるので、3 × 4 = 12通りです。このように「そして」でつながる選択では、場合の数をかけます(積の法則)。数字4けたの暗証番号は、各けたが10通りなので 10 × 10 × 10 × 10 = 10,000通りです。
逆に「または」でつながり、2つの事象が同時に起こりえないときは、場合の数を足します(和の法則)。さいころで「2以下または5以上」は 2通り + 2通り = 4通りです。ただし、2つの事象が重なりうるときは、重なった部分を1回引かなければなりません。「偶数または3の倍数」は、偶数3通り + 3の倍数2通りから、両方にあたる6を1回引いて4通り(2、3、4、6)です。
順序が大事かどうかも考える必要があります。5人の中から会長と副会長を選ぶ方法は 5 × 4 = 20通りですが、順序なしで代表を2人選ぶ方法は、(A, B) と (B, A) を同じものと見なすので 20 ÷ 2 = 10通りです。
- 手順1:すべての場合。1つ目のさいころ6通り × 2つ目のさいころ6通り = 36通り(積の法則)。
- 手順2:和が7になる場合をもれなく書き出します。(1,6)、(2,5)、(3,4)、(4,3)、(5,2)、(6,1) ― 6通り。
- 手順3:確率 = 6 ÷ 36 = 1/6。
- 検算:1つ目のさいころが何であっても、和を7にする2つ目のさいころの目はちょうど1つずつあるので、確率は 1/6 のはずです。同じ結論です。
3.余事象 ―「少なくとも1回」は逆から数える
「少なくとも1回起こる確率」を直接数えようとすると、1回、2回、3回 … 起こる場合をすべて調べなければならず面倒です。こんなときは反対の状況、つまり「1回も起こらない確率」を求めて1から引けば簡単です。ある事象が起こらないという事象を余事象といいます。
- 手順1:余事象は3回とも裏。確率は 1/2 × 1/2 × 1/2 = 1/8。
- 手順2:1 − 1/8 = 7/8。
- 検算:すべての場合8通り(表表表、表表裏、… 、裏裏裏)を並べると、表が1つもないのは裏裏裏の1通りだけなので、7/8 で合っています。
- 手順1:1回投げて6でない確率は 5/6。
- 手順2:4回とも6でない確率は (5/6)⁴ = 625/1296。
- 手順3:1 − 625/1296 = 671/1296 ≈ 0.518。
- 検算:6⁴ = 1296、5⁴ = 625 で、1296 − 625 = 671 です。結果は 1/2 より少し大きいのですが、「4回なら 4/6 だろう」という直感(約 0.667)より小さいことに注意しましょう。確率は単純には足し合わされません。
4.独立な事象 ― 確率をかける
一方の事象の結果がもう一方の事象の確率に影響しないとき、2つの事象は独立であるといいます。コイン投げとさいころ投げは互いに影響しないので、コインが表で、かつさいころが6になる確率は 1/2 × 1/6 = 1/12 です。
独立でない場合は、かける前に条件が変わります。赤い玉3個と青い玉2個が入った袋から玉を取り出して戻さないなら、1個目が赤のとき2個目が赤である確率は 3/5 ではなく 2/4 です。ですから2個とも赤である確率は 3/5 × 2/4 = 6/20 = 3/10 です。現実のできごとは、独立に見えても実際には互いに絡み合っていることがよくあります。同じ日の同じ地域の天気のようにです。
5.ギャンブラーの誤謬
コインを投げたら表が5回続けて出ました。次は裏が出る番でしょうか。いいえ。コインに記憶はありません。公正なコインなら、6回目に表が出る確率はやはり 1/2 です。「そろそろ反対側が出るころだ」と信じることを、ギャンブラーの誤謬といいます。
混乱するのは、2つの問いをまぜてしまうからです。「投げる前に、6回続けて表が出る確率」は (1/2)⁶ = 1/64 で小さい値です。しかし「すでに5回表が出た状態で、次の1回が表である確率」は 1/2 です。すでに起きたことは、もう確率の対象ではありません。
宝くじの番号、ロトの「そろそろ出るはずの番号」、続けて負けた後の「今度は勝つ番だ」という考えは、どれも同じ誤りです。逆に、結果が互いに影響する場合(上の袋のように取り出した玉を戻さない場合)なら、前の結果が次の確率を変えます。まず独立かどうかを見極めることが要です。
- 手順1:コイン投げは互いに独立なので、5回目に表が出る確率は 1/2 です。
- 手順2:最初から5回とも裏である確率は (1/2)⁵ = 1/32。
- 検算:5回投げるすべての場合は 2⁵ = 32通りで、そのうち「裏裏裏裏裏」は1通りなので 1/32 で合っています。しかし、すでに4回が裏と決まった後に残る場合は「裏裏裏裏表」と「裏裏裏裏裏」の2通りだけで、2つは同じように起こりそうなので 1/2 です。
📌 要点まとめ
- 確率 = 望む場合の数 ÷ すべての場合の数(どの場合も同じように起こりそうなとき)
- 「そして」はかけ、同時に起こりえない「または」は足す ― 重なれば1回引く
- 「少なくとも1回」は 1 −(1回もない確率)で計算する
- 独立な事象がともに起こる確率は、それぞれの確率の積である
- 独立な試行には記憶がない ― 続いた結果は次の確率を変えない
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問題を限りなく新しく作り出します。答えを書いて「確認」を押すとすぐに採点し、「解き方を見る」を押すと本文と同じ順序の段階ごとの解き方が開きます。難易度を選べ、連続で正解した回数を数えます。
- さいころ1つ・2つの確率
- 場合の数(積の法則、順序のある・ない選び方)
- コインを n 回投げて表が k 回
- 余事象 ―「少なくとも1回」
- 独立な事象の積
- 難しい:戻さずに2回取り出す
この演習はブラウザのJavaScriptで問題を作ります。いまは問題を作れないので、上の例題と確認問題で練習し、JavaScriptを有効にしてから開き直してください。
答え
答えは整数・小数・分数で入力します(例:12、0.75、3/4、−2/3、1 3/4)。分数の答えは小数第3位まで合っていれば正解とします。解き方を先に見るか間違えると連続正解は0に戻り、最高記録だけがこのブラウザに保存されます。
🤖 AIにはこう聞いてみましょう
コピーして [ ] の部分を自分の状況に書き換えて使います。答えはそのまま信じず、本文と比べて確かめましょう。
確率の解き方で場合をもらしていないか確かめるとき
この確率の問題を解くときに、すべての場合をもれなく並べた表をまず見せてください。次に、望む場合に印をつけて個数を数え、確率を求めてください。公式で解いた答えと、並べて数えた答えが同じかどうかも確かめてください。問題:[問題]
確率の直感を試してみたいとき
人が直感でよく間違える確率の問題を5問出してください。まず私の直感的な答えを聞いて、私が答えたら、正確な計算とあわせて、なぜ直感が外れるのかを説明してください。
AIが示した確率を検証するとき
今の確率の計算で、事象どうしを独立だと仮定したかどうかを教えてください。独立でないなら計算がどう変わるのか、そしてこの状況で独立という仮定が現実的かどうかを検討してください。
- 中学校・高校の数学教科書の一般的な内容(場合の数、確率)
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