1.面積の公式はすべて長方形から生まれる
面積とは、1辺が1の正方形がいくつ入るかを数えたものです。横 6 m、縦 5 m の部屋には 1 m × 1 m のタイルが30枚入るので、面積は 30 m² です。長方形の面積 = 横 × 縦 が、すべての面積の公式の出発点です。
平行四辺形は、片端の三角形を切り取って反対側にくっつけると長方形になるので、底辺 × 高さ です。三角形は、まったく同じ三角形を2つくっつけると平行四辺形になるので、その半分の 底辺 × 高さ ÷ 2 です。台形も、同じものを逆さにくっつけると底辺が (上底 + 下底) の平行四辺形になるので、その半分です。ここでの高さは斜めの辺の長さではなく、底辺に垂直な距離だということを必ず覚えておきましょう。
| 図形 | 面積 | 長方形との関係 |
|---|---|---|
| 長方形 | 横 × 縦 | 基本 |
| 平行四辺形 | 底辺 × 高さ | 切って移すと長方形 |
| 三角形 | 底辺 × 高さ ÷ 2 | 2つくっつけると平行四辺形 |
| 台形 | (上底 + 下底) × 高さ ÷ 2 | 2つくっつけると平行四辺形 |
| 円 | π × 半径² | 細かく切って並べると長方形に近づく |
- 手順1:全体の長方形から引きます。6 × 5 = 30 m²、欠けた部分 2 × 3 = 6 m²、30 − 6 = 24 m²。
- 手順2:別の方法で分けて足します。欠けた角が上側なら、下側の全幅の帯 6 × (5 − 3) = 12 m² と、上側の残りの部分 (6 − 2) × 3 = 12 m² に分かれます。
- 検算:2つの方法の結果が 12 + 12 = 24 m² で同じです。
2.円 ― 円周と面積
円周を直径で割ると、円の大きさに関係なくいつも同じ値になります。この値が円周率 π で、約 3.14 です。π は同じ数字の並びが繰り返さずに限りなく続く小数なので、計算では 3.14 で見積もるか、答えを π が入ったままにしておきます。
円の面積が π × r² になる理由は、円をピザのように細かく切って互い違いに並べてみるとわかります。切れ端が多くなるほど、縦が半径 r、横が円周の半分 πr の長方形に近づくので、面積は πr × r = πr² です。
面積は長さの2乗に比例します。半径が2倍になれば面積は4倍、3倍になれば9倍になります。この感覚は、ピザや植木鉢、画面の大きさを比べるときにとても役立ちます。
- 手順1:直径 30 cm の半径は 15 cm。面積は π × 15² = 225π ≈ 706.9 cm²。
- 手順2:直径 20 cm の半径は 10 cm。1枚の面積は π × 10² = 100π、2枚なら 200π ≈ 628.3 cm²。
- 手順3:225π > 200π なので、大きいピザ1枚のほうが広くなります。
- 検算:面積は直径の2乗に比例するので、30² = 900 と 20² × 2 = 800 を比べても同じ結論です。
3.相似と縮尺 ― 長さ・面積・体積が増える割合
形が同じで大きさだけが違う2つの図形を、相似な図形といいます。相似な図形で長さが k 倍になると、面積は k² 倍、体積は k³ 倍になります。面積は長さを2つかけた量で、体積は長さを3つかけた量だからです。1辺が 1 cm の立方体の辺を 2 cm に伸ばすと、表面積は4倍、体積は 1 cm³ から 8 cm³ へと8倍になります。
地図の縮尺も同じ原理です。縮尺 1 : 50,000 は、地図上の 1 cm が実際には 50,000 cm、つまり 500 m だという意味です。長さは50,000をかければよいのですが、面積を求めるときは50,000ではなく 50,000² をかけなければなりません。これを忘れて長さの比だけをかけてしまうのが、いちばん多い間違いです。迷ったら面積をいきなり換算せず、各辺の長さを先に実際の長さに直してから面積を計算すると安全です。
- 手順1:辺の長さを実際の長さに直します。地図上 1 cm = 500 m = 0.5 km なので、横 2 cm = 1 km、縦 3 cm = 1.5 km。
- 手順2:実際の面積 = 1 × 1.5 = 1.5 km²。
- 手順3:別の方法。地図上の面積 2 × 3 = 6 cm² に 50,000² = 2,500,000,000 をかけると 15,000,000,000 cm² です。1 km² = 100,000 cm × 100,000 cm = 10,000,000,000 cm² なので 1.5 km²。
- 検算:2つの方法の結果が 1.5 km² で同じです。6 cm² に50,000だけをかけていたら、300,000 cm² = 30 m² というとんでもなく小さな値が出ていたでしょう。
4.三平方の定理
直角三角形で、直角をはさむ2辺を a、b、直角と向かい合ういちばん長い辺(斜辺)を c とすると、a² + b² = c² が成り立ちます。2辺の長ささえわかれば、残りの1辺を求められるということです。
3、4、5 は、この関係を満たすいちばん有名な整数の組です。9 + 16 = 25 です。この比をそのまま大きくした 6、8、10 や、5、12、13(25 + 144 = 169)もよく出てきます。逆に、3辺がこの関係を満たせば、その三角形は直角三角形です。そのため大工さんは 3 m と 4 m を測り、対角線が 5 m になっているかを確かめて、角が直角かどうかを点検します。
- 手順1:はしごが斜辺 c = 5、床側の距離が a = 1.4、求める高さが b です。
- 手順2:b² = c² − a² = 25 − 1.96 = 23.04。
- 手順3:b = √23.04 = 4.8 m。
- 検算:1.4² + 4.8² = 1.96 + 23.04 = 25 = 5² で合っています。
5.座標上の2点間の距離
座標平面上の2点間の距離も、三平方の定理で求めます。2点を結ぶ線分を斜辺とし、横の差と縦の差を2辺とする直角三角形を描けばよいのです。
この距離は、データを扱うときにもそのまま使われます。2人の好みを2つの数で表せば、2点間の距離が近いほど好みが似ていると見なせます。数が3つ、100個と増えても、「差を2乗してすべて足し、平方根をとる」というやり方は同じです。第10講のベクトルと類似度が、この考えを引き継ぎます。
- 手順1:横の差 4 − 1 = 3、縦の差 6 − 2 = 4。
- 手順2:距離² = 3² + 4² = 9 + 16 = 25。
- 手順3:距離 = √25 = 5。
- 検算:3、4、5 はピタゴラス数なので合っています。
📌 要点まとめ
- 長方形の面積 = 横 × 縦 が、すべての面積の公式の出発点である
- 三角形は 底辺 × 高さ ÷ 2、高さは底辺に垂直な距離である
- 円周 = 2πr、面積 = πr² ― 半径が2倍なら面積は4倍である
- 直角三角形では a² + b² = c²(c は斜辺)
- 2点間の距離 = √(横の差² + 縦の差²)
🔁 演習問題(無制限)
問題を限りなく新しく作り出します。答えを書いて「確認」を押すとすぐに採点し、「解き方を見る」を押すと本文と同じ順序の段階ごとの解き方が開きます。難易度を選べ、連続で正解した回数を数えます。
- 長方形・三角形・台形・L字形の面積
- 円の面積と円周(π ≈ 3.14)
- 三平方の定理 ― 斜辺と残りの1辺
- 座標上の2点間の距離
- 難しい:整数でない斜辺(小数第2位まで)
この演習はブラウザのJavaScriptで問題を作ります。いまは問題を作れないので、上の例題と確認問題で練習し、JavaScriptを有効にしてから開き直してください。
答え
答えは整数・小数・分数で入力します(例:12、0.75、3/4、−2/3、1 3/4)。分数の答えは小数第3位まで合っていれば正解とします。解き方を先に見るか間違えると連続正解は0に戻り、最高記録だけがこのブラウザに保存されます。
🤖 AIにはこう聞いてみましょう
コピーして [ ] の部分を自分の状況に書き換えて使います。答えはそのまま信じず、本文と比べて確かめましょう。
家の間取り図や工事の面積を計算するとき
次の形の面積を求めたいです:[形と寸法の説明]。この形を長方形と三角形に分ける方法をまずことばで説明して、各部分の面積と合計を見せてください。できれば別の分け方での計算ももう1つ見せて、2つの結果が同じかを確かめてください。
三平方の定理の練習が必要なとき
はしご、画面の対角線、地図上の距離のような身近な場面で、三平方の定理の問題を5問作ってください。答えが割り切れる問題と √ が残る問題をまぜて、正解は最後に別にまとめてください。
- 中学校の数学教科書の一般的な内容(平面図形の面積、円、三平方の定理)
学習目標をすべて達成できたら完了を押しましょう。
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